増刊号 ―これだけは押さえたい―最重要疾患の病態・診断・治療法
産科編
胎児・母体管理
妊娠高血圧症候群
松井 遥香
1
,
入山 高行
1
1東京大学医学部附属病院女性診療科・産科
キーワード:
妊娠高血圧腎症
,
低用量アスピリン
,
sFlt-1/PlGF比
,
妊娠の終結
,
プレコンセプションケア
Keyword:
妊娠高血圧腎症
,
低用量アスピリン
,
sFlt-1/PlGF比
,
妊娠の終結
,
プレコンセプションケア
pp.32-37
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650790040032
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Points
+妊娠高血圧症候群(HDP)ハイリスク症例では,発症予防のために妊娠初期からの低用量アスピリンの連日投与が推奨される.
+ハイリスク症例における妊娠高血圧腎症(PE)発症予測マーカーとして,妊娠中のsFlt-1/PlGF比の測定が有用である.
+重症域高血圧(収縮期血圧≧160mmHgかつ/または拡張期血圧≧110mmHg)を急性発症した場合は速やかに降圧を開始する.
+いずれの病型においても,治療抵抗性の重症域高血圧,著しい母体臓器障害,胎盤機能不全を認める場合は,妊娠週数にかかわらず妊娠の終結が必要である.
+HDP既往のある女性では,次回妊娠に向けたプレコンセプションケアや定期的な健診などの長期的な健康管理を行う.

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