特集 Controversies in perinatology 2023 新生児編
超低出生体重児の経腸栄養の開始―全身状態を考慮して行う
大岡 麻理
1
,
中西 秀彦
2
OOKA Mari
1
,
NAKANISHI Hidehiko
2
1北里大学医学部小児科学
2北里大学新世紀医療開発センター先端医療領域開発部門新生児集中治療学
pp.84-86
発行日 2023年1月10日
Published Date 2023/1/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000755
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はじめに
早産児や超低出生体重児は適切な栄養管理を行わないと,子宮外発育不全(extrauterine growth retardation:EUGR)のリスクが高くなる。EUGRは分娩予定日前後(修正36~40週)もしくはNICU退院時点での早産児の体格が在胎期間別出生時体格基準値の10パーセンタイル未満と定義されており,児の将来的な身体的発育や神経学的予後に悪影響をもたらす可能性が指摘されている 1)。EUGRを予防するために,とくにそのリスクが高い超低出生体重児における栄養管理のなかで経腸栄養の早期確立は重要である。
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