新生児仮死での低体温療法―aEEGを積極的に使用する

はじめに

　新生児仮死による低酸素性虚血性脳症（HIE）に対するいくつかの海外臨床試験の結果，低体温療法の有用性が証明され，国際蘇生法委員会のガイドラインに標準療法として掲載されてから10年以上が経過した。ただし，低体温療法の適応にあたっては今でも迷う症例が散在する。そこで最初にわが国における低体温療法の適応基準^1）を述べ，そのあとに経験した症例を提示する。