新生児・乳児の対症看護シリーズ 新生児
新生児仮死
中嶋 唯夫
1
1日本医科大学
pp.18-24
発行日 1967年6月1日
Published Date 1967/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203410
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いとぐち
新生児仮死という言葉はよくわかるのですが,重症例は別として軽症例の上限をどこにおくかとなりますと,従来の仮死1,2度という分類では診断する個人個人によって評価が著しく異なり,近年V.Apgarのいわゆる.アプガー判定法が普遍化しつつあります.このアプガー判定では綜合判定の結果判然とした数字として評価できるので,あまりその内容を顧みずにかえって悪い結果を招く症例の出る怖れもあります.そこで仮死の評価にあたってアプガー判定1分値,これに10点に達する時間をも併せ考慮するばかりでなく,新生児の一般状態を十分観察することを忘れてはならないと思います.
また仮死児の看護にあたっては,時には分娩外傷の予想されることもあり,また先天異常によることもありますので臨床症状に注意するのみならず,X線撮影などの諸検査も怠ることはできません.
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