特集 Controversies in perinatology 2023 新生児編
新生児蘇生でPEEPをかけて人工呼吸を行う場合―Tピース蘇生器を使う
細野 茂春
1
HOSONO Shigeharu
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター周産期科新生児部門
pp.8-11
発行日 2023年1月10日
Published Date 2023/1/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000733
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はじめに
正期産児では出生時に人工呼吸を要するのは出生の5%といわれている。早産児では在胎週数が短いほど呼吸中枢の未熟性のため無呼吸の頻度が高まること,新生児一過性多呼吸や呼吸窮迫症候群などの肺疾患合併のリスクが高まることから,正期産児と比較して人工呼吸の頻度は高くなる。分娩室で使用されているデバイスは,自己膨張式バッグ,流量膨張式バッグとTピース蘇生器がある。このうち安定した圧でpositive end-expiratory pressure(PEEP;呼気終末陽圧)がかけられるのは,流量膨張式とTピース蘇生器の2機種である。自己膨張式も専用のPEEPバルブを装着することによりPEEPをかけることができる。
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