特集 Controversies in perinatology 2023 産科編
帝王切開既往例―帝王切開
佐世 正勝
1
SASE Masakatsu
1
1山口県立総合医療センター総合周産期母子医療センター
pp.1721-1725
発行日 2022年12月10日
Published Date 2022/12/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000720
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はじめに
わが国における帝王切開率は1984年には7.3%であったが,2020年には21.6%と著しく上昇している。反復帝王切開率の統計データはないが,米国の統計1)から,初回帝王切開が増加するにつれて反復帝王切開率も増加していると考えられる。Craginが,「once a caesarean section, always a caesarean section」と言って以降,帝王切開後妊娠の取り扱いについては,欧米で長らく議論されてきた。ただし,Carginの時代には,古典的帝王切開が行われており,当然,現在の子宮下部横切開とは帝王切開後妊娠に関するリスクは異なる。本稿では,実際に分娩に立ち会う産婦人科医の一人として,帝王切開が望ましいという立場から論ずる。
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