特集 見て,聞いて,触って,五感で診る新生児の異常とその対応
湿疹・落屑
今門 純久
1
IMAKADO Sumihisa
1
1日本赤十字社医療センター皮膚科
pp.1459-1461
発行日 2022年10月10日
Published Date 2022/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000374
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はじめに
皮膚の天然保湿因子であるフィラグリンは,顆粒層の角化細胞内のケラトヒアリン顆粒の主要構成成分であるが,一部のアトピー性皮膚炎患者では,フィラグリン遺伝子変異が見つかる1)。また,出生直後から保湿剤の外用によるスキンケアを行うことは,アトピー性皮膚炎の発症リスクを下げる2)。しかし一方で,膿痂疹やブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群など,感染症による痂皮や鱗屑を「皮膚の乾燥」と評価して保湿剤を外用してしまうことは,感染症を増悪させるかもしれない。
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