今月の表紙
落屑症候群
山川 曜
1
,
鈴木 康之
2
1お茶の水・井上眼科クリニック
2東海大学八王子病院
pp.279
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103565
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症例は75歳,女性。5~6年前から,緑内障で近医に通院していた。「視野に異常はないが,眼圧は20mmHg台」として,ラタノプロスト,チモロールマレイン酸塩,ブリンゾラミドの3種点眼で,眼圧コントロールと経過観察とされていたが,セカンドオピニオン目的で当院を受診した。視力は右0.9(0.9),左0.8(0.9)で,眼圧は右16mmHg,左15mmHgであった。瞳孔縁には明瞭な落屑は見当たらなかったが,散瞳したところ,両眼とも水晶体前面に明瞭な落屑物質を認めた。程度には大きな左右差を視認できなかったが,画像としてコントラストが得やすかった左眼の写真(初診時)を示す。
撮影には,140万画素CCDを電子ファイリングシステムKowa VK-2に接続したKowa SC-1200を使用した。背景照明は用いず,倍率は10倍,鼻側約30°位置からの照明として,スリット長は11mmで,やや太めのスリット幅を選択している。落屑物質の様子から,意図的にわずかに上方寄りを撮影した。十分なコントラストで,落屑の様子を捉えることができた。
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