特集 多胎児と家族への支援に取り組もう
序:多胎児と家族へ切れ目のない支援
田村 正徳
1
TAMURA Masanori
1
1佐久大学
pp.1189-1192
発行日 2022年9月10日
Published Date 2022/9/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000301
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はじめに
わが国では生殖補助医療を含めた不妊治療が本格化し始めた1980年代後半以降多胎妊娠の分娩率は急増し,従来の0.6%程度が2005年には1.18%とピークに達した1)。多胎妊娠では妊娠中の母胎合併症の頻度が高いうえに早産や低体重のリスクも高いことから日本産婦人科学会が原則として単一胚移植を推奨する2)などの対処などにより微減傾向となり,2011年には0.96%にまで下がったが最近は横ばいで,2017年には1.04%で約9,900件と報告されている1)。
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