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特集 実践科学としての看護学のための理論
第I部 一般理論
カンファレンス"看護における科学の本質"
序
Introduction
Modeleine Leininger
1
,
壁島 あや子
2
1ワシントン大学看護部
2国立東京第一病院付属高等看護学院
pp.246-247
発行日 1970年7月15日
Published Date 1970/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200189
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- Abstract 文献概要
このカンファレンスの目的は,看護学の本質を探求することである。もっとくわしくいうならば,看護や保健にたずさわっている人たちの科学的な訓練および看護学の知識形成に役だつ方法を探求する計画である。現在この方法は,高度な教育機関の内部における看護の科学的,人道的訓練の両方を発展させることに熱心な看護婦たちの中心問題である。したがって,われわれは看護婦たちが,看護の原理あるいは看護の実際についての概念的な骨組みについて話しているのをしばしば聞いている。それはあたかも単純な理論,方法,または概念的な骨組みなどが看護を合法的な科学的な一分野とする終局の解答であるかのごとく考え,あるいは看護とは何であるか,また看護は何をなすべきかという問題の終局であるかのように考えるとらえ方である。このような魔術的な思考は,非常に非現実的である。なぜならばいかなる学問的な訓練も多様な概念,理論,構成,形式および概念的骨組みをもっているからである。――これこそ科学調査およびその存在に通じる道である。実際には,ただ一つの理論で学者や臨床家をいっしょにして閉じ込めてしまうことはできない。多様な理論とか方法とか概念上の骨組みがあるということは,健全で望ましいものである。このような多様な考え方は,一つの理論を支持する人に挑戦し,そして新しい研究分野を作るものである。
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