特集 Late preterm・Early termを展望する
各論
新生児編―Late preterm児の予後 体格のキャッチアップ
櫻井 基一郎
1,2
SAKURAI Motoichiro
1,2
1亀田総合病院新生児科
2日本母乳哺育学会
pp.618-621
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000142
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
LP児の特徴:身体発育に及ぼす要因
late preterm児(LP児)は,かつて正期産に近い少し小さめの児(near term)として扱われ,あまり注意を払われてこなかった。しかし,現在,LP児は潜在的な未熟性に起因する呼吸障害や哺乳障害などさまざまな合併症の頻度が高いことが明らかになっている。わが国における全出生総数に占めるLP児の割合は,在胎34週0.6%,在胎35週1.0%,在胎36週2.7%と報告されている。また,わが国の人口動態調査によれば,早産児の大部分が32~36週で出生した児で占められており,早産児の78%を占めるLP児の中長期的予後へ注目し配慮を行うことは重要である1)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.