特集 周産期のステロイド
臨床編:新生児
先天性副腎過形成に対するステロイド療法
家村 綾正
1
,
鹿島田 健一
2
IEMURA Ryosei
1
,
KASHIMADA Kenichi
2
1川口市立医療センター小児科
2東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科発生発達病態学(小児科)
pp.101-104
発行日 2022年1月10日
Published Date 2022/1/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000022
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
先天性副腎過形成症(congenital adrenal hyperplasia:CAH)は,副腎皮質での糖質コルチコイド合成障害と副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の過剰分泌をきたす常染色体劣性遺伝疾患群の総称である。6病型(21水酸化酵素欠損症,先天性リポイド副腎過形成症,17α水酸化酵素欠損症,11β水酸化酵素欠損症,3β水酸化ステロイド脱水素酵素欠損症,P450オキシドレダクターゼ欠損症)が知られており,21水酸化酵素欠損症(21-hydroxylase deficiency:21OHD)がCAH全体の90%以上1)を占める。本稿では21OHDを中心に述べる。なお,2021年10月に日本小児内分泌学会より21OHDの診断・治療のガイドラインが公開された。必要に応じて併せて参考にされたい。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.