特集 ますます必要になるかぜの専門知識
【総論】
成人と小児のかぜの違い
木勢 彩香
1
,
守本 倫子
2
Kise Ayaka
1
,
Morimoto Noriko
2
1昭和医科大学藤が丘病院耳鼻咽喉科
2国立成育医療研究センター耳鼻咽喉科
キーワード:
かぜ
,
成人
,
小児
Keyword:
かぜ
,
成人
,
小児
pp.1420-1423
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001864
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はじめに
一般にかぜとはかぜ症候群のことを指し,発熱(軽微なことが多い),くしゃみ,鼻汁,鼻閉などの鼻症状,咽頭不快,咽頭痛,咳嗽などの症状を伴うが,ほとんどが自然治癒する急性のウイルス性上気道感染症である1)。約1週間の自然経過で改善するが,2週間ほど続くものも約10%みられる。全身症状は概ね軽度であるが,特に乳幼児は大人と比べ,その解剖生理学的特性,免疫学的未熟性から重症化リスクが高く,重篤な疾患が隠れている,もしくは重篤な疾患に移行する可能性があり,適切な診断が重要である。

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