特集 —withコロナ—かぜ診療の心得アップデート
【各論】
—かぜ症状を呈する重要疾患—❻かぜとインフルエンザの見分け方
大島 良
1
,
鈴木 純
1
1岐阜県総合医療センター 感染症内科
キーワード:
かぜ
,
インフルエンザ
,
迅速抗原検査
,
感染対策
,
インフルエンザワクチン
Keyword:
かぜ
,
インフルエンザ
,
迅速抗原検査
,
感染対策
,
インフルエンザワクチン
pp.188-191
発行日 2022年2月15日
Published Date 2022/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203596
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Case
患者:70歳、男性。
喫煙歴:20本/日×50年。
現病歴:COPD(慢性閉塞性肺疾患)でかかりつけ医に通院中。ある冬の夕方に急に寒気があり、発熱と少し鼻汁が出るようになった。様子を見たが、38℃を超えたため夜間救急外来受診。インフルエンザ迅速抗原検査を行い、陰性であったため帰宅となった。翌日には起きるのもつらいような倦怠感があり、咳も出るようになり、再受診した。感冒にしては全身症状が強く、よく聴くと、同居している孫がインフルエンザに罹患していることが判明。接触歴、症状からインフルエンザの事前確率が高く、インフルエンザと診断した。全身症状が強く、年齢、基礎疾患のCOPDからインフルエンザ合併症発症のリスクが高いと判断したが、胸部X線で肺炎像はなく、抗インフルエンザ薬を処方した。
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