特集 ますます必要になるかぜの専門知識
【総論】
かぜ診療における医師および医療機関の役割
大森 孝一
1
Omori Koichi
1
1京都大学大学院医学研究科頭頸部腫瘍先進治療学講座
キーワード:
かぜ診療
,
医師
,
医療機関
Keyword:
かぜ診療
,
医師
,
医療機関
pp.1425-1428
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001866
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はじめに
かぜ診療は,日常診療の中でも最も頻度が高い領域の1つであり,主に内科,小児科,耳鼻咽喉科を標榜する医療機関で取り扱われる。2019年~2023年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行期には,多くの施設で発熱外来が設置され,抗原検査やPCR検査を活用し,患者の動線や診療時間を分ける対応が取られた。これらの発熱外来は厚生労働省や地方自治体により指定され公表されていた。2023年5月に新型コロナウイルス感染症が感染症法上の分類で2類感染症から5類感染症に移行して以降はインフルエンザと同様の扱いとなり,現在は急性上気道炎症状を有する患者に対して各施設が独自で発熱外来を設けるか,通常診療の中で対応している。

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