特集 耳鼻咽喉科必見!緊急手術マニュアル
【鼻科領域】
浸潤型副鼻腔真菌症
金井 健吾
1
,
岡野 光博
2
Kanai Kengo
1
,
Okano Mitsuhiro
2
1姫路赤十字病院耳鼻咽喉科頭頸部外科
2国際医療福祉大学医学部耳鼻咽喉科学
キーワード:
緊急手術
,
浸潤型副鼻腔真菌症
,
内視鏡下鼻副鼻腔手術
,
ESS
,
アスペルギルス
Keyword:
緊急手術
,
浸潤型副鼻腔真菌症
,
内視鏡下鼻副鼻腔手術
,
ESS
,
アスペルギルス
pp.1333-1336
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001833
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はじめに
副鼻腔真菌症は,一般的に重篤な病状を呈する浸潤型と限局した病変を呈する非浸潤型に大別され1),さらに,浸潤型副鼻腔真菌症に関しては,経過によって,4週間以内のものを急性浸潤型,4週間以上のものを慢性浸潤型と分類される2)。副鼻腔真菌症の大部分は予後良好な非浸潤型であるが,まれに骨破壊を伴い眼窩内・頭蓋内合併症を生じ,悪性腫瘍と類似した予後不良な経過を示す浸潤型を呈する3)。速やかに手術による病変の完全除去を行うことが,予後の改善につながるとされる。

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