特集 花粉症の疑問に答える
【治療】
舌下免疫療法と皮下免疫療法はどちらが有効か?
横井 秀格
1
Hidenori Yokoi
1
1杏林大学医学部付属杉並病院耳鼻咽喉科
キーワード:
舌下免疫療法
,
皮下免疫療法
,
作用機序と有効性
Keyword:
舌下免疫療法
,
皮下免疫療法
,
作用機序と有効性
pp.1196-1199
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001795
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はじめに
アレルギー性鼻炎の治療法の中で,アレルゲン免疫療法はアレルギー疾患の病因アレルゲンを投与していくことにより,アレルゲンに曝露された場合に引き起こされる関連症状を緩和する治療法であり,臨床的治癒または長期寛解を期待できる唯一の方法である1)。花粉症に対するアレルゲン免疫療法(allergen immunotherapy:AIT)は,古い歴史を有する皮下免疫療法(subcutaneous immunotherapy:SCIT)と近年になって施行可能となっている舌下免疫療法(sublingual immunotherapy:SLIT)との2種類に分類できる1)。これまでのところ,これら2つの免疫療法の有効性の差異などについての報告は,ほとんどなされておらずいまだ不明であるところが多い。

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