連載 ABR-深く理解し,正しく判定するために-
ABRはどのようにして発見されたか―Jewettによる“ABRの発見の思い出”より―
加我 君孝
1,2
Kimitaka Kaga
1,2
1国立病院機構東京医療センター・臨床研究センター
2神尾記念病院
キーワード:
ABR
,
聴覚誘発電位
,
far field response
,
脳幹聴覚伝導路
Keyword:
ABR
,
聴覚誘発電位
,
far field response
,
脳幹聴覚伝導路
pp.245-249
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001486
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はじめに
ABRは1970年,Jewett,Romano,Willistonの連名でScience誌に「ヒトの聴覚誘発電位―頭上から記録される脳幹に起源をもつ可能性のある波形について―」として初めて報告された1)。同年,Jewettは「ネコの加算法による聴覚刺激に反応して記録される容積伝導体脳反応」をElectroencephalography Clinical Neurophysiology誌に発表した2)。翌年の1971年に「ヒトの頭皮上から記録されるfar field responseの聴覚誘発加算電位」をBrain誌に発表した3)。
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