特集 外来ではじめよう! 音声・発話・嚥下のトレーニング
【トレーニングをはじめるための基礎知識】
発話障害の診断
楯谷 智子
1,2
Tomoko Tateya
1,2
1京都先端科学大学健康医療学部言語聴覚学科
2太秦病院聞く・話す・飲み込みセンター
キーワード:
耳鼻咽喉科
,
構音障害
,
ディサースリア
Keyword:
耳鼻咽喉科
,
構音障害
,
ディサースリア
pp.1341-1344
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001346
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はじめに
発話障害および関連する用語の定義には,時代による変遷や,国や学問領域による差異がみられる。2006年にアメリカ音声言語聴覚学会(American Speech-Language-Hearing Association:ASHA)は発話の誤りをより幅広く捉えるために発話障害(speech sound disorders)という用語を提唱し,英語圏では広く使用されるようになった1)。発話障害に相当する病態の大部分はわが国では構音障害と呼ばれることが多く,構音障害の分類名“器質性構音障害”“運動障害性構音障害”“機能性構音障害”はすべて発語障害の範疇に含まれるが,ASHAの発話障害には発語失行も含まれる2,3)。ASHAの分類法とわが国の一般的な構音障害の分類名を表1に示した2~4)。
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