特集 外来ではじめよう! 音声・発話・嚥下のトレーニング
【トレーニングをはじめるための基礎知識】
吃音の診断
菊池 良和
1
Yoshikazu Kikuchi
1
1九州大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科
キーワード:
吃音
,
吃音検査
,
吃音頻度
Keyword:
吃音
,
吃音検査
,
吃音頻度
pp.1345-1347
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001347
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吃音症の診断
吃音症は教育の分野では特別支援教育の言語障害に含まれるが,2005年に施行された発達障害者支援法に含まれ,発達障害の1つでもある。吃音症はアメリカ精神医学会が出版した「DSM-5」内で神経発達症に分類され,child-onset fluency disorder(stuttering)小児期発症流暢症(吃音症)と新しい名称で使用されている1)。アメリカでは,言葉につっかえること,どもることをstutteringと呼ぶが,それと区別した疾患名が存在しなかったので,あえてchild-onset fluency disorder(COFD)という名称を作成する必要があった。しかし,日本では言葉が流暢に話せないこと(どもること)と区別し,吃音症という名称が広まっており,まだ小児期発症流暢症という用語が一般的ではないため,本稿では吃音症という用語で統一して使用する。
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