連載 古典あれこれ
ロシアの精神医学者 ベヒテレフの歩みと謎の死
加我 君孝
1,2
Kimitaka Kaga
1,2
1国立病院機構東京医療センター・臨床研究センター
2神尾記念病院附属聴覚クリニック
キーワード:
ロシア
,
脳研究
,
ベヒテレフ
Keyword:
ロシア
,
脳研究
,
ベヒテレフ
pp.1410-1413
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000856
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ウラジーミル・ミハイロヴィッチ・ベヒテレフ(1857~1927)はボルガ河とウラル山脈の間にある森林地帯ソラリという小さな町に生まれた。父親は政府の小役人であった。ベヒテレフの体格と人格は調和がとれていたが,粗野で厳格でもあった。50代半ばに逮捕されたことがある。風貌は銀色のあごひげと頭は白髪で黒い眼をしており,まるで北方の森の住民の絵のような典型的な人物であった(図1)。
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