特集 手術をしない音声・構音・言語の治療
言語障害の治療
病態に応じた対応―言語発達障害
石塚 祐香
1
Yuka Ishizuka
1
1作新学院大学人間文化学部
キーワード:
言語障害
,
ことばの発達
,
聞く・話す・読む・書く
,
行動分析学
Keyword:
言語障害
,
ことばの発達
,
聞く・話す・読む・書く
,
行動分析学
pp.529-531
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000566
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
ことばの発達には,「聞く」「話す」「読む」「書く」力が包含される。言語発達障害とは,ことばの発達が,その子どもの生活年齢で期待される水準に達していないために学習面や生活面での困難さがみられる状態を指している(玉井・深浦,2016)1)。ことばの発達の遅れに関連する診断には,知的障害,自閉スペクトラム症,学習障害など多岐にわたる上,併存診断もなされる。さらに通常の学級に在籍する児童生徒に関する調査(文部科学省,2022)2)では,小中学校の通常の学級の中で「聞く」または「話す」に著しい困難のある児童生徒は2.5%,「読む」または「書く」に著しい困難を示す児童生徒は3.5%であると報告されている。こうした背景から,それぞれの診断に応じた支援にとどまらず,診断横断型の,共通した枠組みを用いた教育的支援が必要である。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.