Japanese
English
特集 リハビリテーションこの10年
言語障害のリハビリテーション―身分制度を目指して
The Rehabilitation of Speech: Past and Present.
柴田 貞雄
1
Sadao Shibata
1
1国立聴力言語障害センター
1The National Center of Speech and Hearing Disorders
キーワード:
言語障害
,
言語治療(士)
,
身分制度
,
回顧
,
展望
Keyword:
言語障害
,
言語治療(士)
,
身分制度
,
回顧
,
展望
pp.535-539
発行日 1973年5月10日
Published Date 1973/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102934
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はじめに
言語障害のリハビリテーションのこの10年は,自らを言語病理学者(言語障害治療学の専門家)と名乗り,新しい専門分野の存在を主張してきた人々の苦しい歴史である.しかも,この苦しみはなお続こうとしている.今や,なるほど「言語障害」は「心身障害福祉」や「リハビリテーション」にあって確固たる地位を占めているようにみえるが,その実態は根なし草も同然なのである.すなわち,言語障害治療を保障する言語治療士の身分や養成制度が未だ確立されていず,そのため順調な発展の裏づけを得るにはいたっていないからである.
立派な制度の実現はわれわれのみならず,障害者を含めた一同の願いであり,日夜そのことを念じているのが現状である.この機会に,過去の歩みをふり返り,思いを新たにすることは,どうやら間近かに迫った制度化の時を控えて有意義であろう.
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