特集 手術をしない音声・構音・言語の治療
言語障害の治療
病態に応じた対応―発語失行
赤池 瞬
1
,
大槻 美佳
2
Shun Akaike
1
,
Mika Otsuki
2
1北海道大学大学院医学研究院神経病態学分野神経内科学教室
2北海道大学大学院保健科学研究院
キーワード:
言語障害
,
発語失行
,
言語聴覚療法
,
経頭蓋磁気刺激治療
Keyword:
言語障害
,
発語失行
,
言語聴覚療法
,
経頭蓋磁気刺激治療
pp.533-536
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000567
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発語失行とは
“発語失行(apraxia of speech)” とは発語障害の一形態であり,運動障害性構音障害や失語とは異なる運動プラグラミングの障害であるとされている1,2)。この用語はMayo学派のDarleyが1960年代に使用したのが最初であり1),のちに同門のDuffyがモノグラフにまとめ3),広く使用されるようになった。発語失行という用語のほかに,「アナルトリー(anarthrie)」,「失構音」,「純粋語唖」,「皮質性構音障害」という用語が使用されてきたが,現在ではほぼ同一の現象を指す用語であるとして,見解が一致している4)。
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