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特集 腎疾患治療薬 フロントライン
各論
第2章 慢性腎臓病・透析合併症
34.高血圧:降圧利尿薬
Antihypertensive diuretics
平和 伸仁
1
Hirawa Nobuhito
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓・高血圧内科
キーワード:
降圧利尿薬
,
サイアザイド利尿薬
,
サイアザイド類似利尿薬
,
ループ利尿薬
,
作用機序
Keyword:
降圧利尿薬
,
サイアザイド利尿薬
,
サイアザイド類似利尿薬
,
ループ利尿薬
,
作用機序
pp.307-312
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002152
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1 はじめに
降圧薬には,さまざまな種類が認可されており,現代では多くの患者を適切に降圧治療することができる。なかでも利尿薬は古くから使用されている薬剤の一つであり,新しい薬剤に負けない有用性を示すエビデンスを有している。また,血圧を規定する心拍出量と末梢血管抵抗の2因子のうち,心拍出量を低下させる数少ない降圧薬の1つであり,多くのガイドラインで第1選択薬の地位を確立している。日本人の食塩摂取量は諸外国に比較して多く,また食塩感受性高血圧が多いとされている。そこで,減塩をしっかりできるとよいが,なかなか難しいことも多く利尿薬の活躍する場面は多い。一方で,利尿薬にはさまざまな種類があり,その選択に迷うことがある。また,電解質や代謝に対する悪影響も知られており,わが国においてその使用頻度は,他剤に比較してとても低いものとなっている。また,一般的に降圧利尿薬といわれるものは,サイアザイド利尿薬,サイアザイド類似利尿薬であり,推算糸球体濾過量(eGFR)30 mL/min/1.73 m2未満の慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)stage G4~G5においては,それにループ利尿薬が含まれることがある1)。

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