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特集 腎と微量元素―鉄・銅・亜鉛を中心に
各論
AKIと微量元素
Trace element and AKI
山本 博隆
1
,
寺田 典生
1
YAMAMOTO Hirotaka
1
,
TERADA Yoshio
1
1高知大学医学部附属病院内分泌・代謝・腎臓・膠原病内科
キーワード:
微量元素
,
急性腎障害
,
鉄過剰症
,
鉄欠乏症
,
亜鉛過剰症
,
亜鉛欠乏症
,
銅過剰症
,
銅欠乏症
Keyword:
微量元素
,
急性腎障害
,
鉄過剰症
,
鉄欠乏症
,
亜鉛過剰症
,
亜鉛欠乏症
,
銅過剰症
,
銅欠乏症
pp.689-693
発行日 2024年11月25日
Published Date 2024/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001528
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はじめに
微量元素とは,含有量が生体内の重量の0.02%を占めるにすぎないが,酵素の構成成分や補因子として機能している元素であり,細胞の代謝,酸化還元反応,免疫機能,ホルモンの合成などの生理的過程に関与している。鉄(Fe),フッ素(F),ケイ素(Si),亜鉛(Zn),ストロンチウム(Sr),ルビジウム(Rb),臭素(Br),鉛(pb),マンガン(Mn),銅(Cu)が含まれ,それぞれ体重1 kg当たり1~100 mg(mg/kg=ppmオーダー)で微量元素と呼ばれる。さらに体重1 kg当たり1 mg以下(μg/kg=ppmオーダー)しか存在しない,アルミニウム(Al),カドミウム(Cd),スズ(Sn),バリウム(Ba),水銀(Hg),セレン(Se),ヨウ素(I),モリブデン(Mo),ニッケル(Ni),ホウ素(B),クロム(Cr),ヒ素(As),コバルト(Co),バナジウム(V)などは超微量元素と呼ばれる。これらの24種類の微量元素のうち,酵素,蛋白の構成成分などで特に生命維持に重要なものは,鉄,亜鉛,銅,セレン,ヨウ素,コバルト,クロム,マンガン,モリブデンであり,この9元素を必須微量元素と呼ぶ1)。
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