Japanese
English
特集 病理からせまる腎疾患の病因・病態解明
特殊技術を駆使した腎疾患の病態解明
CUBICを用いた腎臓の三次元解析
Three-dimensional analysis of the kidney using CUBIC
吉田 将太
1,2,3
,
松本 桂彦
1,2
,
上田 泰己
1,2
YOSHIDA Y. Shota
1,2,3
,
MATSUMOTO Katsuhiko
1,2
,
UEDA R. Hiroki
1,2
1理化学研究所生命機能科学研究センター合成生物学研究チーム
2東京大学大学院医学系研究科機能生物学専攻システムズ薬理学教室
3大阪大学大学院医学系研究科医学専攻病態病理学講座
キーワード:
CUBIC
,
組織透明化
,
三次元解析
Keyword:
CUBIC
,
組織透明化
,
三次元解析
pp.463-466
発行日 2024年9月25日
Published Date 2024/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001471
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はじめに
臓器を3次元(three-dimensional:3D)で観察することは,臓器全体の生物学的構造と機能の理解を深めるうえで非常に重要である。3D可視化により,従来の2次元組織切片では見逃されがちな稀少細胞集団の同定や位置特定が可能となる。また,2次元組織切片では把握が困難な脈管構造も詳細に観察できるようになる。さらに,臓器内の構造の不均一性をより正確に理解することが可能となる。病理学においても,癌が転移したリンパ節を3Dで診断することにより見逃しが少なくなることが実証されている1)。これらの利点により,臓器の機能や病態の解析をより定量的かつ包括的に行うことができる。
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