Japanese
English
論述
腰椎椎間板ヘルニアにおけるヘルニア腫瘤の三次元解析と臨床症状との関連
Three Dimentional Analysis of the Lumbar Disc Herniation : Relationship between Its Location, Amount of the Herniated Mass and Severity of the Symptoms
石本 勝彦
1
,
井口 哲弘
1
,
栗原 章
1
,
山崎 京子
1
,
佐藤 啓三
1
,
笠原 孝一
1
,
松本 英裕
1
Katsuhiko Ishimoto
1
1神戸労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe Rosai Hospital
キーワード:
lumbar disc herniation
,
腰椎椎間板ヘルニア
,
computed tomography
,
CT
,
three dimentional analysis
,
三次元解析
Keyword:
lumbar disc herniation
,
腰椎椎間板ヘルニア
,
computed tomography
,
CT
,
three dimentional analysis
,
三次元解析
pp.1197-1203
発行日 1999年10月25日
Published Date 1999/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902817
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抄録:単椎間の腰椎椎間板ヘルニアで,ヘルニア腫瘤の大きさおよび局在が,臨床症状の重症度と相関するかを検討した.腫瘤の大きさはその面積だけでなく,体積も計測し,また局在に関しては,腫瘤の突出部位を横断面と冠状断面で調査し,神経根と位置関係から症状の重症度との関連性を調べた.その結果,腫瘤の大きさは,知覚障害や膀胱直腸障害の重症度と強い関連性を有していた.しかし,疼痛や筋力低下の程度やJOA scoreとは相関がなかった.さらに,膀胱直腸障害は正中に突出し,硬膜管面積の小さいものに多く認めた.また,腫瘤の局在では,神経根の周囲に存在するものでSLR角が有意に低く,外側陥凹の狭い脊柱管形態が同様の傾向を示した.以上より,ヘルニア腫瘤が大きいものは知覚や膀胱直腸障害をより詳細に精査し,運動麻痺については複数根障害などの他の合併因子に注意する必要がある.
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