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特集 腎移植:知っておくべき最新の話題
各論:最新の話題
腎移植患者のHIF-PH阻害薬
HIF-PH inhibitors in kidney transplant patients
尾本 和也
1
OMOTO Kazuya
1
1医療法人社団ときわ会 余丁町クリニック
キーワード:
移植後貧血
,
腎移植
,
HIF-PH阻害薬
Keyword:
移植後貧血
,
腎移植
,
HIF-PH阻害薬
pp.208-211
発行日 2024年8月25日
Published Date 2024/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001425
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はじめに
腎移植患者の貧血を改善することは,移植腎機能を保持するうえで重要である。移植後貧血は腎移植患者の30~40%に認められ,移植後腎機能や移植後年数の影響を受けると考えられているが,一般的な保存期慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)と異なるのは,移植管理に必要な薬剤〔免疫抑制薬,降圧薬のアンジオテンシン受容体阻害薬やアンジオテンシン変換酵素阻害薬,予防的抗ウィルス薬やsulfamethoxazole trimethoprim(ST)合剤など〕によって貧血の罹患率が高くなることである1,2)。これまで腎移植後の腎性貧血の治療には,主に赤血球造血刺激因子製剤(erythropoiesis stimulating agent:ESA)が用いられてきたが,新しい腎性貧血治療薬として低酸素誘導因子-プロリン水酸化酵素(hypoxia inducible factor-prolyl hydroxylase:HIF-PH)阻害薬が登場し,注目を集めるようになっている。
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