Japanese
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特集 感染症と腎疾患
総論
透析患者における感染症
Infectious diseases in dialysis patients
鳥越 健太
1
,
西野 友哉
1
TORIGOE Kenta
1
,
NISHINO Tomoya
1
1長崎大学病院腎臓内科
キーワード:
感染症死
,
COVID-19
,
免疫不全
,
SIDKD
Keyword:
感染症死
,
COVID-19
,
免疫不全
,
SIDKD
pp.712-715
発行日 2024年6月25日
Published Date 2024/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001346
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はじめに
わが国における透析患者は2022年12月31日時点で347,474人であり,日本透析医学会による統計調査開始以降はじめて減少に転じている1)。しかしながら,人口比における透析患者の割合は世界第2位であり,世界的にみても,わが国の透析患者数はいまだ多いといえる。そして2022年度末の統計調査において注目すべき点として,慢性透析患者の死亡原因において,これまで心不全が最多であったが,はじめて感染症が第1位(22.6%)となった(図)1)。厚生労働省における人口動態調査では,2022年の主な死因の構成割合として,感染症に関連するものは肺炎(4.7%),誤嚥性肺炎(3.6%)であり,透析患者においていかに感染症死が多く,問題であるかがわかる2)。
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