特集 透析患者の泌尿器科疾患に対応する―泌尿器科専門医との連携
1．透析患者の泌尿器科疾患―どのような疾患があるのか
米田 龍生
1
1奈良県立医科大学泌尿器科・透析部
キーワード：
泌尿器科疾患
,
出血傾向
,
免疫不全
,
感染症
,
悪性腫瘍
Keyword:
泌尿器科疾患
,
出血傾向
,
免疫不全
,
感染症
,
悪性腫瘍
pp.557-563
発行日 2025年6月10日
Published Date 2025/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003422
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泌尿器科疾患は先天性疾患，腫瘍，感染，結石，外傷など広い領域にわたる．透析患者は血小板機能障害や血液透析時の抗凝固薬により出血傾向を有し，また免疫能低下などにより易感染性や悪性腫瘍のリスクが高くなっている．そのため出血傾向，易感染性，悪性腫瘍が多いことを念頭に診断，治療に臨む必要がある．透析患者では，排尿に伴う泌尿器科疾患は残腎機能によって変わってくるため，個々の状況に応じた対応が必要となる．また排尿障害や排尿痛，血尿などの症状が出にくいため，泌尿器科疾患の診断が遅れる可能性があり，スクリーニング検査が重要となる．
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