特集 ワクチンのよくある質問に答えます
【よく使用される成人のワクチン】
❺新型コロナウイルス—今、〇回目のワクチンを打っていますが、何回まで打つべきですか?/ワクチンの安全性・副反応についてはどうなっているのでしょうか?
浮島 翔
1
,
金澤 晶雄
2
1新島村国民健康保険本村診療所
2順天堂大学医学部附属順天堂医院 総合診療科、感染予防対策室
キーワード:
新型コロナウイルス
,
COVID-19
,
接種回数
,
免疫不全
,
副反応
,
mRNAワクチン
Keyword:
新型コロナウイルス
,
COVID-19
,
接種回数
,
免疫不全
,
副反応
,
mRNAワクチン
pp.42-45
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350010042
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
2023年9月20日に始まったオミクロン株(XBB.1.5)対応ワクチンも、2024年3月31日を以て、全額公費による接種は終了した。それに伴い、65歳以上の高齢者、60〜64歳で基礎疾患がある人を除くと、自費による任意接種となり、その場合は約15,000円の費用負担が発生する1)。厚生労働省も、2024度以降の新型コロナウイルスワクチン(COVID-19ワクチン)の接種については、個人の重症化予防により重症者を減らすことを目的としている。新型コロナウイルス感染症は予防接種法のB類疾病に位置づけられ、個人の接種努力義務はなく、ワクチン接種の選択が個人の裁量に任される状況となっている2)。しかし、新型コロナウイルスは完全にいなくなったわけではなく、昨今もJN.1の系統株であるKP.3株を中心に流行しており3)、65歳以上であることが死亡率を最も上げるリスク因子であることが示すように2)、特に高齢者にとっては依然として公衆衛生上の脅威であることは言うまでもない。
2024年9月現在、米国疾病予防管理センター(CDC)は、生後6カ月以上のすべての人に新型コロナワクチンの接種を推奨している。必要接種回数については、現在の年齢(生後6カ月〜4歳まで、5〜11歳まで、12歳以上)、接種回数、そしてワクチンの種類(モデルナ製のスパイクバックス®、ファイザー・ビオンテック製のコミナティ、ノババックス製のヌバキソビッド®)により違いがある。CDCの2024年9月6日付の免疫正常者における推奨は表1のとおりである4)。
Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.