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特集 在宅透析
腹膜透析
腹膜透析感染症対策
prevention for the PD related infection
伊藤 恭彦
1
ITO Yasuhiko
1
1愛知医科大学腎臓・リウマチ膠原病内科
キーワード:
腹膜透析
,
腹膜炎
,
抗菌薬予防投与
,
リスクファクター
Keyword:
腹膜透析
,
腹膜炎
,
抗菌薬予防投与
,
リスクファクター
pp.402-406
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001257
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はじめに
腹膜透析(peritoneal dialysis:PD)関連腹膜炎は,腹膜透析における重大な合併症であり,腹膜炎は今日においても大きな離脱原因である。死亡の原因にもなりえ,さらに炎症からの腹膜線維化,血管・リンパ管新生へつながり腹膜機能障害・除水不全の原因や,被囊性腹膜硬化症(encapsulating peritoneal sclerosis:EPS)発症の大きな進展要因にもなる1~3)。以上の点より,腹膜炎対策はきわめて重要と考える。また,出口部感染は,腹膜炎のリスクであることが知られており,その対策は腹膜炎対策の点でも重要である。ほかにも腹膜炎対策としてさまざまな方向からアプローチすることができる。腹膜炎の原因は,外因性と内因性があり,原因となる病態の予防が必要である。予防可能なリスク因子は広く知られており,可能な限りの予防措置をとるべきである。本稿では,さまざまな方向から腹膜炎対策につき概説する。
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