Japanese
English
特集 CKD患者の栄養管理update
病態を考慮した栄養介入の実際
たんぱく質摂取量とエネルギー量の設定 透析患者(血液透析・腹膜透析)
Protein intake and energy balance in patients undergoing hemodialysis or in those undergoing peritoneal dialysis
吉田 規人
1
,
大橋 靖
1
,
鈴木 裕介
1
,
髙橋 禎
1
,
石井 信伍
1
,
日髙 舞
1
,
山﨑 恵介
1
YOSHIDA Norihito
1
,
OHASHI Yasushi
1
,
SUZUKI Yusuke
1
,
TAKAHASHI Sadamu
1
,
ISHII Singo
1
,
HITAKA Mai
1
,
YAMAZAKI Keisuke
1
1東邦大学医療センター佐倉病院腎臓学講座
キーワード:
食事療法
,
栄養評価
,
サルコペニア
,
低栄養
,
高齢
Keyword:
食事療法
,
栄養評価
,
サルコペニア
,
低栄養
,
高齢
pp.96-101
発行日 2024年1月25日
Published Date 2024/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001172
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はじめに
一般的に,成人期においては慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)を有する患者の多くは,メタボリックシンドロームなど過栄養が問題となる。一方で,平均導入年齢70歳の透析患者では低栄養が問題になることも多く,生命予後と大きくかかわっている。透析患者の栄養障害は,エネルギー摂取量の減少,慢性炎症,透析に伴う微量元素を含む栄養素の喪失,腎機能障害による尿毒素の蓄積,代謝異常などを背景とした骨格筋量の減少を招きやすく,結果としてサルコペニアの合併率が高いとされる 1)。定期的な栄養アセスメントを行うことで,適切な栄養状態を保ち感染予防や筋骨格筋量を維持し,結果として生命予後の改善のみならず,日常生活におけるquality of life(QOL)の向上も期待される。現在,栄養アセスメントについてはさまざまな指標が提唱されており2),本稿では,透析患者(血液透析・腹膜透析)のたんぱく質摂取量とエネルギーの設定と,臨床現場において活用しやすいツールを紹介し解説する。
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