Japanese
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特集 病因・病態生理から読み解く腎・泌尿器疾患のすべて
Ⅷ.腎移植関連
4.再発性腎炎 De Novo腎炎 ①IgA腎症
Recurrence of IgA nephropathy after kidney transplantation
若井 幸子
1
,
白川 浩希
2
,
別府 寛子
1
,
石渡 亜由美
1
Wakai Sachiko
1
,
Shirakawa Hiroki
2
,
Beppu Hiroko
1
,
Ishiwatari Ayumi
1
1東京都立大久保病院腎内科
2東京都立大久保病院泌尿器科・移植外科
キーワード:
recurrent IgA nephropathy
,
kidney transplantation
,
mechanism of IgA mephropathy
Keyword:
recurrent IgA nephropathy
,
kidney transplantation
,
mechanism of IgA mephropathy
pp.553-558
発行日 2023年12月15日
Published Date 2023/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001093
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はじめに
移植後IgA腎症の組織学的再発率は50~60%,臨床的所見を含めた再発率は5,10,15年で5.1,10.1,15%であると報告されている1)。保存期IgA腎症においては早期の治療介入(扁摘パルス療法)が腎予後の改善をもたらしていることが明らかになってきている。最近は,mRNAによる新型コロナウイルスワクチン接種によるIgA腎症再燃の報告もあり,発症機序を考慮した治療介入が求められているが,移植後IgA腎症の治療について定まっていないのが現状である。今回,免疫学的発症機序について,臨床経験と他分野での知見を総合して,IgA腎症の発症機序を推察した当院での移植後IgA腎症の治療方針を提示する。
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