特集 腎疾患2
【慢性腎臓病(CKD)】
【コラム⑧】IgA腎症と感染後糸球体腎炎—最もコモンな腎炎と古くて新しい腎炎
森川 貴
1
Takashi MORIKAWA
1
1大阪市立総合医療センター 腎臓・高血圧内科
pp.160-168
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900517
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
IgA腎症は,我が国で最も頻繁に認められる糸球体腎炎である。自然歴が長く,健診などで発見されることが多いため,ホスピタリストが診療する可能性が最も高い腎炎である。決して良性の腎疾患ではないことから,IgA腎症を疑った場合,どの時点で腎専門医に紹介して腎生検を施行すればよいのか,さらに治療法の現状と展開について知見を深めておく必要がある。
また,感染後糸球体腎炎は,古くから有名な溶連菌感染後糸球体腎炎が減少傾向にある一方,ブドウ球菌感染によって発症するIgA優位沈着性感染関連糸球体腎炎が,最近は増加傾向にある。このような疾患構造の変化があるものの,こちらもホスピタリストが遭遇し得る重要な糸球体腎炎であり,あわせて診断と管理について解説する。
Copyright © 2018, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.