今月の主題 腎・尿路疾患―一般診療から専門診療へ
腎・尿路疾患の診断と治療
【疾患各論】
慢性腎炎症候群―IgA腎症
石井 健夫
1
,
川村 哲也
1
1東京慈恵会医科大学腎臓高血圧内科
pp.434-436
発行日 2006年3月10日
Published Date 2006/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100548
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
・持続的顕微鏡的血尿は必発所見である.
・成人の場合,血清IgA値315mg/dl以上(全症例の半数以上に認められる).
・確定診断は腎生検による糸球体の観察が唯一の方法である.
・免疫組織学的所見はびまん性にメサンギウム領域を主体とするIgAの沈着である.
・予後判定は腎生検光顕標本の組織所見をもとに行い,予後判定基準に従って治療方針を決定する.
・予後比較的不良群,予後不良群においてはステロイド治療の適応を検討すべきである.
・現在,扁桃摘出とステロイドパルス療法の併用の有効性についての調査研究が行われている.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.