Japanese
English
特集 CKD-MBDの新しい潮流
CKD-MBD治療
現行治療の死亡・骨折予防効果と課題 腎移植後
Management of CKD-MBD after kidney transplantation
木村 貴明
1,2
,
岩見 大基
2
KIMURA Takaaki
1,2
,
IWAMI Daiki
2
1ひらいで公園腎クリニック
2自治医科大学腎泌尿器外科学講座腎臓外科学部門
キーワード:
FGF23
,
三次性副甲状腺機能亢進症
,
副甲状腺摘除術
Keyword:
FGF23
,
三次性副甲状腺機能亢進症
,
副甲状腺摘除術
pp.351-355
発行日 2023年9月25日
Published Date 2023/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000880
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はじめに
腎移植後の慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(chronic kidney disease-mineral bone disorder:CKD-MBD)は,腎移植前のCKD-MBDのキャリーオーバーや原疾患に加えて,急激な腎機能改善に伴う骨代謝関連パラメーターのダイナミックな変化,そして,免疫抑制薬の作用も加わり複雑な病態を呈する。しかし,その複雑な病態に加え,腎移植患者数が保存期慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者やほかの腎代替療法の患者数と比較して圧倒的に少ないため,腎移植患者のCKD-MBD治療について十分なエビデンスに裏打ちされたアウトカムがないのが現状である。また,現行ガイドライン発行以降,fibroblast growth factor 23(FGF23)を中心とした骨代謝関連マーカーの相互作用について広く認識されるようになってきている。そこで,本稿では,移植前後での骨代謝関連マーカーの変化を概説し,それぞれの病態に対応した現行のガイドラインの治療とその効果について検討する。
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