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特集 高齢化社会の腎泌尿器疾患診療UpToDate
総論
高齢化社会における腎臓内科診療
Nephrology practice in an aging society
武井 卓
1
TAKEI Takashi
1
1東京都健康長寿医療センター腎臓内科・透析科
キーワード:
高齢化社会
,
腎臓内科診療
,
老年症候群
,
加齢腎
,
全人的医療
Keyword:
高齢化社会
,
腎臓内科診療
,
老年症候群
,
加齢腎
,
全人的医療
pp.671-680
発行日 2023年5月25日
Published Date 2023/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000716
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はじめに
全世界で高齢者人口は増加しており,高齢者数は2050年までに現在の3倍である20億人に達すると予想されている。なかでもわが国は高齢化率が最も高く,2022年には65歳以上の人口が全人口の29%にもなっているが,2040年には約35%になると推測されている。75歳以上の人口も全人口の約16%にのぼり,2054年には約25%に到達する見込みである。医療技術の進歩,公衆衛生,食生活,住居環境の改善などの生活水準の向上により死亡率が低下し,わが国の平均寿命は男性が81.5歳,女性は87.6歳となった。平均寿命と健康寿命との差は,男性約9年,女性約12年であるが,今後,健康長寿の実現が求められる1)。このような高齢化社会において,望むと望まざるとにかかわらず腎臓内科医が高齢者を多く診る時代が訪れている。
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