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特集 バスキュラーアクセスUpToDate
長期開存に向けたモニタリングと評価
バスキュラーアクセス機能評価としてのクリアランスギャップ(CL-Gap)の意義
Importance of clearance gap in assessing vascular access function
小野 淳一
1
ONO Junichi
1
1川崎医療福祉大学医療技術学部臨床工学科
キーワード:
バスキュラーアクセス機能評価
,
クリアランスギャップ
,
脱血不良
,
再循環
Keyword:
バスキュラーアクセス機能評価
,
クリアランスギャップ
,
脱血不良
,
再循環
pp.219-222
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000619
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はじめに
透析治療の目的は廃絶した腎機能の代行である。腎不全により身体に蓄積する尿毒素として90種類の物質が同定されているが,これらを網羅的に日常診療で評価することは現実的ではない。このため,日本透析医学会(JSDT)の『維持血液透析ガイドライン:血液透析処方』では,小分子領域の尿毒素である尿素の除去指標として標準透析量(Kt/V)を用いることを推奨している1)。しかし,患者の体格と治療条件から計算される処方Kt/Vに対して,透析前後の血中尿素窒素(BUN)濃度から計算される実測Kt/Vが低くなることがある。この原因として,実血流量の低下や再循環などの透析効率低下要因の関与が知られている。このような透析効率低下要因の検出方法として,筆者らはクリアランスギャップ(CL-Gap)を用いた透析量の質的管理法を考案し,その有用性を報告してきた2~7)。
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