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増刊号 腎代替療法のすべて
【第3章 腎代替療法の現状と問題点,求められるケア】
2 世界の腎代替療法の現状と問題点 ⑤腎移植
Current status and issues in renal replacement therapy-kidney transplantation-
内田 潤次
1
Uchida Junji
1
1大阪公立大学大学院医学研究科泌尿器病態学
キーワード:
生体腎移植
,
献腎移植
,
Opting-in
,
Opting-out
,
COVID-19
Keyword:
生体腎移植
,
献腎移植
,
Opting-in
,
Opting-out
,
COVID-19
pp.117-121
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000411
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はじめに
腎移植は透析療法と比較して生命予後,生活の質が良好であること,また,医療費削減効果が高いことから最も理想的な腎代替療法であると考えられている。しかしながら,腎移植を取り巻く環境は各国で異なり,献腎移植,生体腎移植の割合はさまざまである。また,2019年12月の初めに中国,武漢市にて新型コロナウイルス(SARS-CoV2)感染症(COVID-19)が報告され,2021年3月11日には世界保健機関(WHO)よりCOVID-19はパンデミックの状態にあると表明された。COVID-19パンデミックによって世界的に固形臓器移植件数が減少し,臓器移植待機患者には多大なる負の影響をもたらし,特に,世界的に移植件数の最も多い腎移植が多大な影響を受けたと推察される。本稿ではCOVID-19前の世界における腎移植の現状を報告し,COVID-19パンデミックが起こってからの世界における臓器移植の状況について腎移植を中心に詳述する。
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