特集 透析スタッフにとっての腎移植―直面する臨床的課題
5.どのように腎移植を学ぶべきか(1)腎臓内科医の立場から
升谷 耕介
1
1福岡大学医学部腎臓・膠原病内科学
キーワード:
治療オプション
,
生体腎移植
,
先行的腎移植
,
献腎移植
Keyword:
治療オプション
,
生体腎移植
,
先行的腎移植
,
献腎移植
pp.1721-1727
発行日 2017年12月10日
Published Date 2017/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000270
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腎移植は末期腎不全に対する腎代替療法としてすでに定着し,その成績はきわめて良好である.今後,腎移植患者がさらに増加することが予想され,腎臓内科医の積極的な関与が求められるが,わが国の腎臓内科医のほとんどは腎移植を直接学べない環境にある.最大の理由は腎移植がごく一部の施設で行われ,移植後の患者もその施設か関連の医療機関でフォローされていることであり,腎移植患者と接することができるのは移植施設の腎臓内科医に限られる.このギャップを埋める有効な手段は現在のところなく,非移植施設の腎臓内科医は腎移植のオプション提示を行い,移植希望者を移植施設に紹介することから始めるのがよいと思われる.先行的生体腎移植の紹介ができるようになることが初期の目標で,その過程で腎臓内科医には腎移植そのものに関心をもっていただきたい.
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