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増刊号 腎代替療法のすべて
【第1章 歴史】
2 腹膜透析の歴史
History of peritoneal dialysis
平松 信
1
Hiramatsu Makoto
1
1岡山済生会外来センター病院腎臓病・糖尿病総合医療センター
キーワード:
腹膜透析
,
peritoneal dialysis(PD)
,
診療報酬
,
腹膜透析ガイドライン
,
透析導入基準
,
高齢者腹膜透析
Keyword:
腹膜透析
,
peritoneal dialysis(PD)
,
診療報酬
,
腹膜透析ガイドライン
,
透析導入基準
,
高齢者腹膜透析
pp.7-11
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000392
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はじめに
1976年4月にサンフランシスコで開催された米国人工臓器学会(American Society for Artificial Internal Organs:ASAIO)の抄録集に「The definition of novel portable/wearable equilibrium peritoneal dialysis technique」という演題が,Popovich,Moncriefら1)により発表された。その抄録の内容は,2Lの透析液を1日5回交換することで尿素窒素やクレアチニンなどの除去が可能であったとし,equilibrium peritoneal dialysisと称したが,これが連続携行式腹膜灌流(continuous ambulatory peritoneal dialysis:CAPD)の最初の考案とされている。その後も,今日まで数多くの革新的な技術開発により,腹膜透析(peritoneal dialysis:PD)療法は,血液透析(hemodialysis:HD)療法,腎移植とともに末期腎不全医療の3本柱の1つとされて,多くの患者に貢献してきた。しかし,PDの透析液やデバイスなどの改良,基礎的研究ならびに臨床研究の多さに比較して,わが国におけるPDの普及率は3%未満と低迷している。
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