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第31回 腎と妊娠研究会 【ランチョンセミナー】
妊娠高血圧腎症の早発型(34週までの発症)と遅発型(34週以降の発症)では,病因,病態,予防法が異なる
The etiology, pathogenesis and prophylaxis differ between early- and late-onset of preeclampsia
齋藤 滋
1
SAITO Shigeru
1
1富山大学
キーワード:
妊娠高血圧腎症
,
免疫
,
メタボリック症候群
,
病態
,
予防法
Keyword:
妊娠高血圧腎症
,
免疫
,
メタボリック症候群
,
病態
,
予防法
pp.768-772
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000381
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はじめに
妊娠高血圧症候群(hypertensive disorders of pregnancy:HDP)のなかでも,妊娠高血圧腎症(preeclampsia:PE)は特に母子ともに予後が不良である。2018年の日本妊娠高血圧学会の定義改定により,従来の「妊娠20週以降に発症する高血圧と蛋白尿を伴うが,分娩後12週までに正常に復する場合」に加えて,蛋白尿を認めなくても高血圧と,① 肝機能障害,② 腎機能障害,③ 脳卒中,④ 神経障害,⑤ 血液凝固障害,⑥ 子宮胎盤機能不全,のいずれか1つを認めるものもPEと分類されることになった1)。また,発症時期により早発型(妊娠34週までに発症)と遅発型(妊娠34週以降に発症)に大別することになった。
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