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特集 腎臓の自動制御機構
【各論】
Kホメオスタシス 酸塩基バランスとKホメオスタシス
Acid-base balance and K homeostasis
飯野 靖彦
1,2,3
IINO Yasuhiko
1,2,3
1あだち江北メディカルクリニック
2やよい会
3日本医科大学
キーワード:
アシドーシス
,
アルカローシス
,
アルドステロン
,
RTA
Keyword:
アシドーシス
,
アルカローシス
,
アルドステロン
,
RTA
pp.726-730
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000373
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はじめに
Kイオンと酸塩基平衡に重要なHイオンはともに陽イオンであり,Naイオンとともに生体にとって重要な役割を果たしている。この3つの陽イオンはお互いに密接に関係している。例えば,細胞内外のNaとK濃度を決定しているNa/K-ATPaseは細胞膜に存在し,細胞内からNaを汲みだし,Kが細胞内に流入する。Na/H-ATPaseも存在し,NaとHイオンの交換輸送を行っている。陽イオンは細胞内外で電気的中性を保つため,ほとんど同数であり,細胞外でのKイオンあるいはHイオンの変化は細胞内のKイオンあるいはHイオンの濃度を変化させる。もちろん,これは膜透過性によって異なり,イオン化されていない物質,例えば尿素などと比べ,イオン化されたK,H,Naは比較的膜を透過しにくいが(図1)1),膜にはイオンチャネルやイオン輸送体が存在し,細胞機能を保つために積極的に膜でのイオン輸送を行っている。
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