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Volume 93, Issue 1 （July 2022）

腎と透析 93巻1号（2022年7月発行）

Japanese English

特集多臓器不全と急性腎障害（AKI）

【総論】

AKIの診断基準と今後の展望 The diagnostic criteria for AKI and their future perspective 堀江良平 ¹ , 土井研人 ¹ HORIE Ryohei ¹ , DOI Kent ¹ ¹東京大学大学院医学系研究科救急・集中治療医学キーワード： KDIGO基準 , subclinical AKI , バイオマーカー , undetermined renal dysfunction , acute kidney disease Keyword: KDIGO基準 , subclinical AKI , バイオマーカー , undetermined renal dysfunction , acute kidney disease pp.7-12

発行日 2022年7月25日 Published Date 2022/7/25

DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000222

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はじめに

　急性腎不全（acute renal failure：ARF）から，急性腎障害（acute kidney injury：AKI）へと考え方がひろがってから，およそ20年になる。かつて腎障害は重症化してはじめて認識されるものであったが，AKIの概念とともに，病態の早期を対象とした治療介入や研究を行う流れが生まれ，腎障害の急性期管理は大いに発展したといえるだろう。しかし，現在の診断基準でさえ完全とはいえない。