Japanese
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特集 腎臓病外来:マネジメントとコツ
疾患別外来(初診・再診含めて)
ネフローゼ症候群と慢性腎炎症候群
Nephrotic syndrome and chronic nephritic syndrome
川村 哲也
1
KAWAMURA Tetsuya
1
1東京慈恵会医科大学
キーワード:
腎生検
,
病態説明
,
ステロイド治療
,
尿蛋白寛解
,
再発
Keyword:
腎生検
,
病態説明
,
ステロイド治療
,
尿蛋白寛解
,
再発
pp.569-576
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000689
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POINT
・病歴聴取でのポイントとして,ネフローゼ症候群(ネ症)では最近の体重増加の程度,眼瞼のむくみの指摘や自覚,指輪や靴が入りにくくなったかどうかを尋ねる。IgA腎症では,健診など過去の尿検査の結果と,上気道炎に引き続いて起きる肉眼的血尿発作の有無を尋ねる。
・臨床検査のポイントとして,尿検査では,腎生検の適応を決めるために尿蛋白を定量的評価し,尿沈渣中の脂肪円柱,卵円形脂肪体,顆粒円柱,変形赤血球の存在に注目する。
・経過観察中のポイントとして,ネ症では再発の早期発見のために,患者自身に試験紙による定期的な早朝尿蛋白の定性評価を行い,強陽性が続いた場合は必ず外来を受診してもらう。IgA腎症では,血尿や蛋白尿の寛解後も再燃・再発がありうるため,半年に1回程度の外来通院を行うよう指導する。
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