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特集 Onco-nephrology:悪性腫瘍治療と腎機能障害
【抗がん薬・抗悪性腫瘍治療による腎機能障害】
シスプラチンによる腎障害:病態と対策
Cisplatin-induced nephrotoxity:mechanisms and renoprotective strategies
高野 奈緒
1
TAKANO Nao
1
1医薬品医療機器総合機構 新薬審査第五部(出向)
キーワード:
シスプラチン
,
腎機能障害
,
ショートハイドレーション法
,
大量補液法
Keyword:
シスプラチン
,
腎機能障害
,
ショートハイドレーション法
,
大量補液法
pp.595-598
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000115
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はじめに
シスプラチンは二価の白金にクロル基とアンモニア基がcis結合した,高い抗腫瘍効果を示す代表的な白金製剤であり,その開発の歴史は古く,1970年代に遡る。現在においても多くのがん種において効能・効果を有しており(表)1),標準的治療の位置づけとして広く使用されている抗悪性腫瘍薬であるが,腎障害の回避を目的として早期から大量の水分負荷と強制利尿などを併用のうえで開発が進められてきた。
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