Japanese
English
特集 スキルアップ内視鏡診療
Ⅱ.口腔・咽頭・食道
[観察・診断]
食道運動障害の診断法,内視鏡所見の見方
Diagnosis of esophageal motility disorders: Focus on endoscopic findings
川見 典之
1
,
岩切 勝彦
1
Noriyuki KAWAMI
1
,
Katsuhiko IWAKIRI
1
1日本医科大学消化器内科学
キーワード:
食道運動障害
,
食道アカラシア
,
esophageal rosette
Keyword:
食道運動障害
,
食道アカラシア
,
esophageal rosette
pp.60-64
発行日 2024年10月18日
Published Date 2024/10/18
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001655
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Tips
● つかえ感や胸痛を訴える患者においては,常に食道運動障害の存在を念頭におきながら内視鏡検査を行うことが大切である。
● 食道運動障害の内視鏡所見を捉えるためには,深吸気で食道を伸展させて食道・胃接合部(EGJ)を観察し,食道中部ではスコープをしばらく固定して食道の動きを観察することが重要である。
● 食道アカラシアに関する新たな内視鏡所見(esophageal rosette,gingko-leaf sign,champagne glass sign,pinstripe pattern)が報告されている。
● つかえ感や胸痛などの症状があり内視鏡検査で食道体部に,多発輪状(数珠状)収縮波,らせん状収縮波,食道の狭小化(伸展不良)を認めた場合は,食道体部の運動異常を疑う必要がある。
● EGJを経口スコープで通過する際に大きな抵抗がある場合や経口スコープが通過できない場合には,食道アカラシアより悪性腫瘍など器質的狭窄を疑うべきである。
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