Japanese
English
特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅲ.その他
子宮内膜症
Small intestinal endometriosis
今枝 博之
1
,
宮口 和也
1
,
松本 悠
2
,
塩味 里恵
2
,
大庫 秀樹
1
,
都築 義和
1
,
菅野 優貴
3
,
石澤 圭介
4
,
山田 健人
4
,
細江 直樹
5
Hiroyuki Imaeda
1
,
Kazuya Miyaguchi
1
,
Hisashi Matsumoto
2
,
Rie Shiomi
2
,
Hideki Ohgo
1
,
Yoshikazu Tsuzuki
1
,
Yuki Kanno
3
,
Keisuke Ishizawa
4
,
Taketo Yamada
4
,
Naoki Hosoe
5
1埼玉医科大学消化管内科
2埼玉医科大学総合診療内科
3埼玉医科大学消化器一般外科
4埼玉医科大学病理診断科
5慶應義塾大学予防医療センター
キーワード:
子宮内膜症
,
腸閉塞
Keyword:
子宮内膜症
,
腸閉塞
pp.674-675
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001416
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疾患の概要
子宮内膜症は,子宮内膜またはそれに似た組織が子宮の内側以外の場所で増殖する非腫瘍性疾患である。近年,出産回数の減少,初産年齢の高齢化が進み,女性が生涯に経験する月経回数が増えたことで,子宮内膜症患者は増加している1)。腸管子宮内膜症は全子宮内膜症の12~37%にみられ2),発生部位としては直腸~S状結腸72%,小腸7%,盲腸4%,虫垂3%と報告され2),回腸では回腸末端から20cm以内が83%であった3)。病巣の多くは腸管の漿膜下層から固有筋層に存在し,粘膜面まで達するものは少ない。好発年齢は20~30歳台で,おもな症状としては月経痛,下痢,下血,不妊などがみられる。回腸に発生した場合は腸閉塞症状で発症することが多い。腸管壁の線維化が進み狭窄が強くなると月経周期と症状が同期しなくなる。
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